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支援にあたる方へのお願い
日本ダウン症協会に関わっておられる知り合いの方から
支援にあたられる方に参考になればということで
理事長の玉井邦夫先生のご助言を送っていただきましたので、
直接の支援には関係ない方でも
今後何かの参考になるかと思い、
ここに掲載させていただきます。

ご投稿くださったjackieさん、ありがとうございました。
若干字化けしているところもあって、
読みづらくなっているかもしれませんが、
ご了承ください。
自然災害による避難生活をしている発達障害児、
あるいは災害報道で情緒的な不安定を示すようになっている
発達障害児への対応について
【支援に当たる方へのお願い】
      財団法人日本ダウン症協会理事長 玉井邦夫

1 援助につなげる

障害児者を含めた家族の方たちへの支援として、まず最優先なのは、家族に障害児者がいることが被災者への支援を受ける支障になってしまっている状況を打開することだと思います。「支障」の多くは「自粛」である場合も多いはずです。現状では、避難所への物資供給ですらままならず、自宅や地域で孤立して避難生活をしている人たちには行政もほとんど立ち入れていないのではないかと思います。作業所、特別支援学校などの協力が得られれば、在籍する方たちの住所把握ができるはずで(個人情報の問題もありますが)、個別に状況を確認していくという地道な作業が必要になると思われます。また避難所に入るほどの被災状況ではない場合や、報道による情緒的な不安定(以下、報道被害と言うことにします)の場合には、保育所、通園施設、学校、作業所などの仲間と連絡をとりあい、可能ならば実際に会い、相互の無事を確か
めさせてあげることも必要です。

2 PFA

�最初期の安心感の確保避難所につながった場合には、いわゆる Psychological First Aid(PFA) の段階になります。参考になりそうな文書をいくつか添付しましたが、最優先されるのは安心感の確保です。そのためには何よりも保護者に精神的な余裕が必要とされますが、保護者の中にも他の被災者への気兼ねがあったり、そもそも保護者自身が精神的に大きなダメージを持っていたりすることが充分に考えられます。トラウマワークと呼ばれる心理的作業の際、きわめて有効なリソースとされるのは「美しい自然」なのですが、自然災害ではそもそもその自然が脅威の対象です。まして、今回のような想定を遙かに超えた規模の災害では復旧作業もとりあえずライフラインに限定され、崩壊した町の光景はいやでも眼に入るものと思われます。それは保護者にとって大きなストレスで、そのストレスに「負けてはならない」、子どもを「守らなければならない」という思い詰めた状態が続くことも考えられます。そこで、できれば早い段階で子ども(障害児を含めて)だけで集まれるような時間や場所ができると望ましいかもしれません。その場に保護者も立ち会えば、保護者自身もピアカウンセリングの恩恵に浴することも可能になります。発達障害児の災害や報道被害への反応は非常に多様です(参考資料をご覧ください)が、まず保護者に対して、その子が示している反応は異常な状況に対する正常な反応なのだということを伝え、過度に障害児者の言動を病理的に見てしまないようにすることも大切だと思います。

�安心感の確保から定着へ
避難所ではスペースの確保が困難な場合がほとんどで、興奮やパニックに対してなかなか適切なタイムアウトはできる状態ではないと思いますが、たとえばできるだけ壁際のスペースを提供して、壁を向けば過剰な対人刺激を遮断できようにしてあげるとか、段ボールでパーソナルなシェルターを作ってあげるなどもいいかもしれません。ただ、押しつけになることは禁物で、当初支援を拒む保護者や障害児者がいることも予想できます。PFAの目的は「説得」ではなく「リリース」ですので、拒否的な反応があったときには「何かお手伝いできることが出てきたらお伝えください」とだけ伝える方がいいと思います。これは、報道被害の場合でも自宅避難の場合でも同様です。被災地では限定されたスペースと移動の困難さ、二次災害防止などさまざまな困難はあるかもしれませんが、自宅であれ学校、職場であれ、何かその方の馴染みの物が持ち込めれば、それも安定化の役に立つと思います。

�保護者の不安への対応
今回の震災で、知人が亡くなったり、自分にとって思い出の深い土地が破壊されているなど、被災地はもちろん、被災地以外でも保護者が大きな不安と毎日戦っているという事態は数多いと思われます。こうした場合、PFAの一般原則として「言ってはいけないタイプの言葉」があります。ひとつは相手の心情への勝手な解釈にあたる言葉です。「気持ちはよくわかります」「○○さんはきっと苦しまずに逝ったんです」「寿命だったんです」などです。
ふたつめは心情を無視した励ましです。「他のことを考えましょう」「頑張って」「そのうちに楽になります」「最善を尽くしました」「あなたが生きていてよかった」などがこれにあたります。なんらかの形で被災した保護者の中には、被災時の状況を興奮して喋りまくる場合
があります。これは、あまりにも大きいストレスに圧倒されて、まだ充分に認知的に処理ができていないときに出てくる反応です。「言わないでおこうよ」とか「わかるわかる」という反応ではなく、可能ならば黙って手を握る、肩を抱くなどの対応をしてあげてください。保護者自身が激しいトラウマの影響を被っている場合、それは間違いなく苦痛につながる身体感覚を伴っています。震え、動悸の昂進、喉の渇き、手足のしびれなどです。多くの場合、そうした感覚に対して「感じてはいけないことだ」と考え、意志の力で抑制しようとします。しかし、そうした反応は、実は被災の過程で身体が安全を守るためにしようと思ったにもかかわらず、できなかった体験を呼び起こしていることが多いのです。今は安全であること、支援者がそばにいることを伝え、必要ならば保護者の同意の上で身体に触れながら、身体感覚に丁寧に寄り添ってあげてください。この足は逃げようとしていた、この手は家族が流されるを止めようとしていた、そのことを認め、身体がしたかったことを全うできるようにしていくためには、自分の身体に起こる感覚が「間違い」ではないことを認めてあげることが必要です。

�不安を示す子どもへの対応
子どもの反応は前述の通り多様です。興奮、多動、不眠、夜驚、嘔吐、過食、食欲、減退、自傷、などがよく見られる反応です。避難所の名簿写真が次々と投稿されてくるGoogleサイトでは、そうしたリストの前でVサインをしている子どもなども映っていることがあります。チャットを見るとそうした子どもたちに対して「なんでこんなお気楽な反応ができるんだ。亡くなった人のことが考えられないのか」といった書き込みが見受けられますが、これはとんでもない誤解で、子どもも保護者同様、圧倒的な恐怖なストレスに晒された傷を自分な
りに何とか癒そうとして、自分の体験の中で「快」とか「安全」につながる行動パターンを必死で呼び起こそうとしているのです。興奮系の反応が子どもに生じた時「こんな時にどうしてこういう反応ができるのか」と周囲の大人が否定的になってしまうことは絶対に避けなければならないことのひとつです。子どもは大人よりも悲しみを表す時間が短いこともあります。どんなに楽しそうにしていても、実は大きな悲しみや不安と必死で戦っていることもあります。また、被災地で、家族や親族、友人など、大切な人が命を落としたかもしれないと
いう状況にある場合、保護者が不安を隠て、「絶対生きているよ」という希望を与え続けることが子どものためであると思ってしまうことがあります。しかし、たいへん残念ながら、これほどの大災害で78時間を超えて消息がつかめない場合、こうした保護者の「思いやりの言葉」が結果として「嘘」になってしまうことがしばしばあります。子どもはもともと保護者を万能の庇護者と考える傾向があります。年齢が幼ければ幼いほどそうです。ところが、自然災害はこの「万能性」を否定してしまいま
す。その上「嘘」が重なることは、中期的長期的に悪い影響を及ぼしてしまうこともあります。大人も「とても心配だ。でも、私たちはしっかり生きて希望をもち続けよう」と言ってあげた方がいいはずです。それが、心も身体も子どもと一緒にいること、を意味します。子どもの不安に対する対応は、実はさほど特別な方法がありません。何よりもそばにいること、毎日のルーティンワークをきちんとこなすこと、が大切です。イメージで言えば、トラウマという渦を巻く水の中に放り込まれている子どもにとって、「とりつける島」になっていてあげるということです。もちろん、そのためには保護者自身の安定が前提です。子どもが、被災体験についてしきりに話をしてくることもあります。その場合に耳を傾けることは大切ですが、保護者対応と同様に、それが圧倒的なトラウマの再体験でしかないような場合には、保護者の場合と同様に、身体感覚への気づきを促しながらよりそってください。発達障害児の場合、身体感覚を適切に言語化できないことがしばしばです。その場合には、実際に走ったり、お腹に手を置いてあげながら呼吸を意識させたり、「安全」につながる身体感覚を体験できるような支援をしてください。

�より悪い状況について
最悪の場合、保護者のどちらか、あるいは両方を失った、親友を失った、などの状況に置かれている人たちも考えられます。参考資料にも書いてありますが、子どもが「死」という概念を理解する度合いは年齢によって違います。幼児期には死が恒久的だとは理解できていないこともあり、「いつ起きるの」「電池入れれば」などの反応が出てくることもあります。しっかりと抱きしめてあげながら、「もうお話ししたり遊んだりはできない」ということを優しい言葉でくり返してあげてください。この時
重要なのが、その人の死に対して子どもは原因でもないし責任もなく、何かの罰でもないということを何度も伝えることです。発達年齢の幼い子では、自己中心性と呼ばれる心理機制があることが当然で、出来事をすべて自分自身に関連づけて考えてしまう危険性があります。学童期では死を物理的には理解していることが多いですが、発達障害児などではき
わめて魔術的な思考で死を処理しようとして、奇妙に見える常同的な行動を示したり、
復活を望む余り「亡霊」を見て怯えたりすることもあります。思春期に入れば多くの場合死を大人同様に理解できますが、今度は喪失体験の補償としてさまざまな行動化(学校に行かなくなる、摂食の異常が出てくる、年少の子どもたちに対して異様なまでに可愛がろうとする、など)が出てくることもあります。
もしも、保護者を失ってしまった子どもに対処しなければならない場合、「このやり方でいい? いつもどうしていた?」と尋ねてあげることも大切です。対人関係のパターンの継続性が、子どもの安定を支えることにつながります。

3 親の会としての活動

多くの親の会は地域単位で構成されているので、今回のような大規模災害では、会自体が機能しなくなっていることも充分考えられます。しかし、全県的な会であれば、無事でいる会員も相当数いるはずです。福島県で言えば、当協会の安否確認でも中通りには比較的早い段階で直接のコンタクトがとれています。そうした方たちや、全国組織とのつながりのある会であれば全国組織の方から、なんとかしてメッセージを届けることを依頼していくことも可能かもしれません。もちろん、被災者にはとても他の人を気遣う余裕はないという場合もありますので、人選や依頼は慎重にする必要がありますが、障害をもった家族がいるということが自分たちを気遣ってくれる人との
つながりをひとつ増やしているのだと感じてもらうことで、負担感を軽減できるかもしれません。すでに触れた通り、通常、トラウマの癒しにとって自然とのふれあいは重要なリソースですが、今回はその自然に圧倒された状況ですし、避難所の周囲は壮絶な破壊状況ですから、外の世界と触れているだけでくり返しトラウマを体験している危険性が強いと思われます。そうなると、何よりのリソースは人ですから、なんとか人の声を届けてあげたいと思います。それから、阪神淡路の時の教訓で、疎開に関することがらがあります。安全な地帯に親族がいたりする場合、保護者が子どもによかれと思って子どもだけ疎開させることがありますが、阪神淡路では仙台市に疎開してきた子どもの方が被災地に家族と残って復興のプロセスに立ち会った子どもたちよりもトラウマ後遺症が深かったというデータがありました。可能な限り家族が身体も心も一緒にいるというのが大切で、疎開に関しては慎重にプラスマイナスを見定めてあげた方がいいかもしれません。

以上、ごく簡単なものですが、多少なりとも参考にしていただければ幸いです。災害避難の状況では、障害児者は「手のかかる」「ただでさえ大変なのに」と思われがちですが、実は彼らにとって有益なことは、すべての子ども、高齢者、被災者にとって有効なのだというメッセージを届けていただけたら、と切に願います。
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[2011/03/27 13:37 ] | 未分類 | コメント(1) | トラックバック(0)
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コメント
良かったね!
大地震があってから、
ほとんど災害の対応に入っている状態です。

当日は消防署への参集。

それから数日は被災現場へ入るための現地の情報待ち(その後向かうはずの前日に大雪が降り、先発隊が途中で立ち往生。

装備の見直しに迫られ、
車両を手配しているその日に

さいたまスーパーアリーナ避難所の本格運営の情報を聴き、そのまま本部の情報班に…

その後、川口市でも避難所を開所する旨の連絡を所属する団体より報告があり、

今は川口市が運営する避難所に入っています。

多くの被災者の方々とコミュニケーションをとらさせていただきましたが、その心痛は…

今はただ、今回の災害によって被害を受けられた方の健康を祈るばかりです。

”頑張れ”とは間違っても言えません。

目の前にいらっしゃるその方は
もうすでに頑張っているのだから…

カメさんも、ご家族の皆さんも
お身体、くれぐれも大切にして下さいね!
[2011/03/31 08:24]| URL | さくらたぬき #1CgDq8ng [ 編集 ]
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